病気にはなりたくないものですが、急に発症する怖い病気もあるものです。
今回は大動脈解離について確認してみましょう。
大動脈解離
大動脈解離(だいどうみゃくかいり)という病気をご存知ですか?食道の横を通っている太くて大きな血管の大動脈が一部突然裂けて、トンネルのような形で脇道ができるようなイメージの病気です。
実はものすごく怖い病気なんです。
大動脈解離の仕組み
通常の大動脈は心臓からでた太くて長い血管が、一度上部へ行きそのまま下にストンと落ちているような形をしています。
食道の横を通っている血管で、あたたかい飲み物や食べ物を食べるとすぐに全身が暖かくなるのはあたたかいものが通った食道の横に大動脈があるので、大動脈があたためられてその中の血液が全身を回るので体中がぽかぽかになるという仕組みです。
大体どのあたりを通っている血管かイメージわきましたか?
この血管が突然裂けます。
裂けてコブのように血管の膜が膨らみ、薄くなってしまった血管の壁の中で、二手にわかれたトンネルのような部分にも血液が通るという状況になります。
もしこの膜が血流の圧力に負けてしまったら、当然膜が破れて血液が血管の外に溢れてしまいます。
前兆はある?どんな痛みがきたらこの病気?
前兆は胸と背なかを刺されるような強烈な痛みだそうです。杭をうたれるような、などと表現されることもあります。とにかく激痛です。
急に倒れてしまう場合と、じわじわと「あれ痛いな」と痛みが強くなっていく場合があるそうなのですが、いずれにしろ緊急を要するので119番で緊急搬送してもらう必要があります。
予防策は?
動脈硬化、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の方はその危険度が増してしまうそうです。また、睡眠時無呼吸症候群や、ストレス、タバコ、睡眠不足も危険が増すそうです。
特に気をつけてほしいのは「高血圧」とのこと。生活習慣を見直して血圧を正常値にもどせるように努力していくことが必要ですね。
発症が多い年齢は男女ともに70歳以上です。しかし40代50代で発症することもあるので注意が必要です。
男性が女性よりも2~3倍多く、男性は60代~70代で発症することが多くなります。大動脈解離を発症する人の約60%が高血圧だったというデータが出ています。
夏場より冬場に発症することが多いので、急激な寒さにさらされないように、血圧の急な上昇を予防しましょう。
まとめ
多くの方が発症していることで、名前を聞く機会が増えた「大動脈解離」。
高血圧をはじめ、生活習慣病が危険因子となりうる病気のようです。
正しく生活を見直して、この怖い病気にならないようにいまから予防してくださいね。
もしも「胸や背中に激痛」が起きたら、迷わず救急車を呼んでください。
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